今回は食器洗濯機(食洗機・食洗器)を導入する時に知っておくべきメリットとデメリットについて気になるので調べてみました。実際に食洗機を使っている僕の実体験も含めてお伝えしていきます。
食洗機のメリット
食洗機を購入した後のあなたの未来の姿を想像しながらメリット部分を見ていきましょう。
自由な時間が増える
食洗機導入の一番のメリットのは自分の時間を増やせることです。お皿洗いに使っている毎日の20分~30分が自由な時間になってほかのことに使えるようになります。
仮に1回20分の皿洗いを1日2回しているとしたら、1ヶ月で20時間、1年で243時間の時間短縮になります。
水道代を節約できる
食洗機は水を使う量が少ないため手で洗うよりも水道代の節約になります。水を無駄遣いしないように水道をこまめに止めながら手洗いしたとしても、たくさんの食器をひとつひとつ洗うことでトータルで結構な水を使うことになっています。食洗機の場合は庫内に入れた食器を全体的に一気に水をかけて洗うので少ない水の量で済みます。
高温洗浄による消毒が可能
食洗機は中で水を温めて60℃~80℃の高温のお湯で洗浄してくれるため、お皿やスプーンなどの消毒にも向いています。赤ちゃんがいるご家庭では食器だけでなくおもちゃの消毒に使うこともできます。
手洗いしにくいものも洗える
食洗機は通常手洗いでは洗いにくいものも手軽に洗うことができます。ガスコンロの五徳や換気扇の蓋など、油がギトギトでしかも手洗いしにくいものも簡単に洗えます。毎日持っていく水筒やお弁当箱はパーツを分解してバラバラにすれば食洗器で洗うことができるので毎日の手洗いのストレスから解放されます。口の狭いガラス製ビンや急須、網目の細かいザルも楽勝です。スポンジで洗う手洗いとは違って、食洗機は水で洗うので細かなところにも入り込むことができます。
- 包丁
- ハサミ
- ピーラー
- ミキサー
- ブレンダー
- おろし器
- スライサー
これらの刃物類も危険なく洗うことができます。手洗いが面倒だから使いたくない…と心理的に遠ざかっていた調理器具も使う頻度が増えることになるかもしれませんね。
スポンジが不要になる
スポンジがなくなればスポンジのヌメヌメや購入コストからの解放につながります。スポンジって使った後は水気を切って乾かさないといけないですし、気を付けていてもヌメりが生じたりして大変ですよね。スポンジがなくなればスポンジがあったスペースや手洗い用食器洗剤もなくなってそこがスッキリします。
手荒れがなくなる
お皿洗いで大変なのが手荒れです。食器用洗剤の強力な成分のせいで手の必要な油分まで取られて肌がカサカサになってしまいます。そのためハンドクリームを塗ったり手袋をしたりと対策のための出費にもつながってしまいます。勝手に洗ってくれる食洗機ならそんな苦労から解放されて綺麗な手でいられます。
食洗機のデメリット
「こんなはずじゃなかった」「これじゃあ結局使えないじゃん」を防ぐためにも食洗機のデメリット部分も見ていきましょう。
初期費用がかかる
デメリットとして大きいのが初期費用の高さです。まず本体代が3万~7万円ほどします。ここで高いと感じて食洗機導入をためらう人が多い印象です。でもですね、初期費用はかかりますがやっぱりお皿洗いの大変さから解放される感覚はお金を払ってでも手に入れるべきです。
設置スペースや水道工事の点から見るとビルドインタイプの食洗器がいいのですが、ビルドインタイプの食洗機は工事費込みで15万円~20万円が相場で初期投資がかなり高くつきます。大型でたくさんのお皿が入るビルドインに対して、入る量が少ない卓上型は初期費用が3~7万円と少なく導入しやすいのが利点です。我が家は卓上型なのですが、一度で全部の食器と調理器具が入らないので2回まわすということもあります。回数をかければ入る量が少なくてもそんなに問題ないのかなと個人的には思います。
導入時に工事が必要
卓上型食洗機は通常、手洗い用の水道から分岐水栓をつける設置工事が必要になります。分岐水栓の購入に1万5千円ほど必要ですし、まず水道の蛇口が分岐に対応していない場合は蛇口ごと交換することになり費用が高くなります。
例) 蛇口1万円+分岐水栓1.5万円+工賃1万円=3.5万円
これをDIYでおこなう場合でも蛇口と分岐水栓は購入することに変わりないですし、さらに後日使い道が少ないであろう専用のレンチまで購入することになるほか漏水のリスクがあることを考えると業者に頼んでやってもらう方が安全確実で、しかも費用も大きくは変わらないことになります。
そんな設置費用と工事が必要なところで普及が広まるのが遅い食洗機ですが、最近では設置工事のいらないタンク型食洗機が増えてきています。タンク型とは、食洗機の中のタンクに自分で水を入れて給水するタイプのものです。僕の家はタンク型で安く食洗機を導入しました。
設置のスペースが必要
これはシンク上などに置く卓上型食洗機のデメリットとなりますが、最大の問題点としてキッチンのスペース確保が必要というのがあります。設置のための面積が必要ですし、結構大きくて存在感があるので置き場所によっては圧迫感が出てしまうかもしれません。給水と排水があるためシンクの近くに設置する必要があり、置き場所に困る人が大半となります。
ちなみにガスコンロ近くは火で高温となるためメーカーは設置NGとしています。食洗機を新しく購入する場合は必ず設置場所の計画を立ててから購入する必要があるのでご注意ください。
電気代がかかる
食洗機は機種にもよりますが1回あたりの洗浄に25円前後くらいの電気代がかかります(1kwあたり31円の計算)。1日2回の利用だとしたら1ヶ月で1500円かかることになります。近年電気代が高くなっているのでこれは無視できない重要な問題ですね・・・。でも食洗機の機種によっては標準洗いコースだけでなくエコ洗いコースやスピード洗いコースがついていることがあり、それを利用すればもう少し電気代は安くなります。
僕の家ではスピード洗いにするほか、洗浄後に温風を送風する乾燥モードをなくして洗浄のみにしています。洗浄後すぐに電源をOFFにして食洗機の蓋を開けておけば、あったかい湯気とともに食器が乾いてくれます。こうすることで1回あたりの電気代を14円にできて1ヶ月840円の出費におさえることができます。(14円×1日2回×30日=840円)
先ほどメリットの部分で水道代が節約できるとお伝えしましたが、節約して浮いた水道代を差し引くと次のようになります。
手洗いと食洗機で水道代はどのくらい違う?
パナソニック株式会社が行った試算によると、4~5人家族の場合の水道代比較で手洗いの場合は1回あたり75Lの水使用で19.6円、食洗器使用(NP-TZ300)の場合は1回あたり11L使用で2.9円とのこと。これを1日2回行うと1ヶ月の水道代が手洗いで1176円、食洗器で174円となります。https://panasonic.jp/dish/simulation.html
1ヶ月あたり1002円の水道代節約になっているので、電気代はかかったとしても食洗機を使った方がトータルで見ると出費が減らせることに繋がるかもしれません。
食洗器対応の食器が必要
食洗機を購入すると、今まで使っていた食器が使えなくなる可能性があります。食洗機に入れることができないのはたとえばこんなものです。
- 入りきらないほど大きな皿やフライパン
- 金箔つきなど装飾のある食器
- 漆器
- メッキ加工の食器
- 高級なガラス食器
- 木製の食器
- 軽い食器
- プラスチック食器(非耐熱)
食洗機の大きさ次第では入らない食器や調理器具もあるかもしれません。それから高級な食器は食洗機で傷がついたり塗装やコーティングがはがれたりするので向いていません。木製の食器は反ったりして割れるおそれがあります。
耐熱性のないプラスチックの容器は食洗機の熱湯で歪んでしまうことがあります。僕はタッパーを食洗器にかけたら蓋だけ耐熱じゃなかったみたいでベロンベロンに歪んで使えなくなった失敗をしました。また、耐熱問題がクリアしていても重さの点で食洗器が使えない食器があります。軽すぎる食器は食洗機の水圧でふっとんでしまいひっくり返ってうまく洗えなかったりします。ただこれは重い食器を上に重ねることでふっとびを抑えて解消できるので大丈夫です。食洗機購入をきっかけに全部食洗機対応のものにすること、それから食器の並べ方に気を付けることによってここでのデメリットはなくなっていきます。
手洗いが必要なものもある
食器や箸などは食洗機対応で揃えたとしても、フライパンと炊飯窯はどうしても手洗いが必要です。食べ物がこびりつかないように表面を塗装加工してあるコーティングが、食器洗浄機の水圧で少しずつ剥がれていくからです。本当はこの二つは優しく手洗いすると長持ちしてくれるのですが、ただまあ消耗を気にしないなら食洗機で洗うことはできます。多少寿命が縮まったとしても手洗いの面倒から解放される方がいい、という場合は自己責任ですけどやっちゃえばいいと思います。というか僕はやっちゃってます。
音が大きい
あまり語られていないデメリットとしては、食洗機が回っている時の音が大きいというのがあります。水を温める時の機械音や水をバシャバシャかけて回る音がうるさく感じます。食洗機を回すとテレビの音や家族の会話が聞き取りづらくなるかもしれません。まあ、慣れればなんてことはないですが、最初のうちは想像以上の音の大きさにびっくりすると思います。
さいごに
食器洗いは面倒くさい家事の代表ですから、機械にまかせることで自分の時間が増えたり誰が洗うかという揉め事がなくなるといったメリットが大きいと感じるなら食洗機に頼りましょうよ。ただデメリットも割とあるので、思いつきでポンと買えるものではないことには注意です。特に卓上型の場合はサイズを確認して設置スペースを確保しないと、注文して届いた後で大変なことになるのでお気をつけください。