腰痛の私が改善に成功した、後悔しないマットレス選びのコツ

生活

「腰痛がなかなか治らない」「湿布代がかさんで困っている」そんな悩みをあなたは抱えていませんか?

もしかしたらそれ、その原因は寝ているときの姿勢にあり、腰に余計な負担がかかっていることかもしれません。

そこで今回は私がいろいろと調べてみて分かった、自分にあったマットレス選びの方法をご紹介したいと思います。実際に腰痛持ちの私がマットレスを変えて改善した成功体験談も交えてお伝えしていきます。

マットレス選びの大切さ

「固いマットレスがいいのか、それとも柔らかいマットレスが自分に合っているのか、正直よく分からない」

そんな方が多いのではないでしょうか。マットレスは体より大きく、気軽にいくつも買って試せるものではありません。そのため、あまりこだわらずに選んでしまう方も少なくないと思います。

しかし、体に合っていないマットレスで寝ると、寝ている間に何度も寝返りを打つことになり、睡眠の質が低下する可能性があります。腰痛が悪化するだけでなく、日中の集中力やパフォーマンスにも影響が出るなど、体への負担は意外と大きいのです。

硬さ選びに重要な2つのチェック要素

自分に合った硬さのマットレスを探す時には2つの重要なチェック要素があるので一緒に見ていきましょう。

ポイント① 体重

体重計

体重が違うとマットレスへの沈み込み方が変わり、体の負担が変わってきます。

体重が軽めの人(~50kg)

硬めのマットレスだと軽い体重では体が沈み込むことができず、特におしりが沈み込まないことによって腰に隙間ができて負担が集中しやすくなります。

→低反発や柔らかめのマットレスを選ぶと体がフィットして体圧を分散できます。

体重が標準程度の人(50~80kg)

多くの人が合いやすいのは「中程度の硬さ」です。実際、海外の研究でもこの硬さが腰痛改善に有効とされています。サポート力と柔らかさの両立が大切になります。

体重が重めの人(80kg以上)

柔らかいマットレスでは沈み込みすぎてしまい、腰の自然なカーブが保てないため腰に負担がかかります。

→体をしっかり支える高反発や硬めのマットレスが安心です。

ポイント② 寝るときの姿勢

仰向け うつ伏せ 横向き

体重に加えて重要なのが、寝るときの姿勢です。

仰向け寝が多い人

仰向けは腰の沈み込みが起こりやすいため、サポート力のある中〜高反発タイプが向いています。腰の隙間が自然に支えられるものを選ぶと、背骨のS字カーブが保たれて快適です。

横向き寝が多い人

横向きは肩や腰がマットレスに強く当たる姿勢です。なので少し柔らかめで体を包み込んでくれるタイプとの相性がいいです。背骨が横から見てまっすぐになるかをチェックするようにしましょう。

うつ伏せ寝が多い人

沈み込みすぎると腰が反ってしまうため、やや硬めが適しています。ただし、医学的にはうつ伏せ寝は腰痛を悪化させやすい姿勢とされているので、仰向けや横向きに変えていくのがいいと言われています。

体重と姿勢の組み合わせで考える

マットレス選びは「体重」と「寝姿勢」をセットで考えることが大切です。

体重 / 寝姿勢仰向け横向きうつ伏せ
軽め(~50kg)中程度でも対応可能。柔らかめだと腰の隙間を埋めやすい。低反発で肩・腰の圧を逃がす。硬めすぎると苦しいので、中程度が無難。ただし腰に負担がかかりやすい姿勢。
標準(50~80kg)中反発が最もバランス良い。中反発~やや柔らかめで体圧分散。背骨がまっすぐ保てるもの。中反発~やや高反発。腰が沈み込みすぎないものが望ましい。
重め(80kg以上)高反発で腰の沈み込みを防ぐのが安心。中~高反発で沈みすぎを防ぎつつ肩もサポート。硬め推奨。柔らかすぎると腰が反って強い負担。

マットレス素材の種類と特徴

マットレス選びで迷うポイントのひとつが「素材」です。代表的な素材の特徴をわかりやすく整理してみました。

低反発ウレタン

低反発ウレタンは、スポンジのような柔らかい素材で、体の重さにゆっくり沈み込んでくれます。肩や腰をやさしく支え、体をじんわり包み込む寝心地が特徴。

  • 体を包み込むような体圧分散が得意
  • 横向き寝に向いている
  • 比較的リーズナブル
  • 寝返りがしにくい
  • 通気性が低く蒸れやすい
  • 体重が重いと沈みすぎる

高反発ウレタン

高反発ウレタンは、体を沈みすぎずにしっかり支える素材です。

  • 体が沈みすぎず腰を支える
  • 寝返りがしやすい
  • 体重が軽いと腰が浮いてしまう

ポケットコイル

マットレスにバネが入ったコイルタイプの中で、バネが一つずつ独立しているものを「ポケットコイル」と呼びます。バネが体の部位ごとに支えたり沈んだりするので体圧を分散しやすく、寝返りもスムーズにできるのが特徴です。

  • 体圧分散に優れ、寝返りがしやすい
  • 通気性が良く蒸れにくい
  • 製品によって寝心地に差が出やすい
  • 値段の幅が広い

ボンネルコイル

ボンネルコイルは、コイルが連結している昔ながらのバネ構造。面で支える、しっかりした硬めの寝心地で、耐久性が高いのが特徴です。

  • 安定感があり耐久性が高い
  • 通気性が良い
  • 比較的リーズナブル
  • 体圧分散は苦手
  • 横向き寝にやや不向き

ラテックス

ラテックスは天然ゴムから作られた弾力のある素材です。柔らかすぎず硬すぎず、程よく体にフィットするので寝返りもしやすいです。

  • 弾力があり寝返りしやすい
  • 抗菌・防ダニ効果がある製品も多い
  • 非常に重い
  • 価格が高め
  • 天然の場合に匂いが気になることも
  • ゴムアレルギーの人は注意

ファイバー(樹脂系繊維)

ファイバー素材は、ポリエステルやココナッツファイバーなどの繊維で作られたマットレスです。通気性が良く、湿気や汗を逃しやすいのが特徴です。

  • 通気性抜群で蒸れにくい
  • 水洗い可能な製品もある
  • 軽くて扱いやすい
  • 比較的リーズナブル
  • 硬めなので横向き寝にやや不向き
  • 長期間使用すると繊維がつぶれてへたりやすい

腰痛対策で大切な3つのポイント

1. 体圧分散

肩やお尻など体の重い部分だけが沈み込まず、全身に体重を分散できること。

2. 適度な反発力

沈み込みすぎない押し返す力があることで、腰を支えつつ寝返りもスムーズに。

3. 自然な姿勢の維持

背骨のS字カーブを崩さず保てることがカギ。

腰痛対策で重要なポイントは、体をしっかり支えつつ、自然な寝姿勢を保てるかどうかです。立っているときと同じように背骨のS字カーブをキープできるマットレスが、腰への負担を減らしてくれます。

おすすめの素材

  • 高反発ウレタン:腰をしっかり支え、寝返りがしやすい
  • ポケットコイル(硬め):体圧分散しながら腰を沈ませにくい
  • ラテックス:弾力があり、自然な反発で寝返りが快適

腰痛対策では、この3つの素材が特に安心して選びやすいと言えます。共通しているのは「沈み込みすぎないこと」と「自然な寝返りのしやすさ」。腰をしっかり支えながらも無理のない姿勢を保てるため、長時間眠っても体に負担がかかりにくいのです。

最終的には好みや体格によって合う・合わないがありますが、腰痛で悩んでいる方は、まずこの3つの素材から検討してみると失敗しにくいと思います。

私が選んだのは高反発ウレタン

いろいろと調べた結果、私は高反発ウレタンの素材のマットレスに買い替えることにしました。

これまで私の腰痛がなかなか治らなかった原因は、きちんとしたマットレス選びができてなかったことにありました。以前使っていたのは厚み4cmの薄めで柔らかいマットレス。シーツを重ねても底付き感があり、体を乗せると床に触れてしまう感覚がありました。底付きしている状態は、硬すぎるマットレスで寝ているのと同じで、腰の支えが不十分な状態になり負担がかかっていたのです。

そこで今回は、厚み10cmのマットレスを探すことにしました。

価格とのバランスを考えると、高反発ウレタンは比較的リーズナブルで種類も豊富。初心者でも選びやすいのが魅力です。また、収納面も考え、三つ折りでコンパクトにたためるウレタン系が我が家には最適だと感じました。

高反発ウレタンを選ぶ時のポイント

ウレタン系マットレスを選ぶ時のポイントもいくつかあるので一緒に見ていきましょう。

硬さの基準N(ニュートン)

マットレスの販売ページでよく目にする「120N」や「190N」という表記。
これは ニュートン(N) という単位で、マットレスの硬さを表しています。

数字が大きくなるほど硬め、小さくなるほど柔らかめになります。

たとえば、100Nなら体をぐっと沈み込ませるような柔らかさ、300Nならしっかり体を支える硬さといったイメージです。

表面のカット加工

フラットとプロファイル

体を乗せる部分の表面カット加工には大きくわけて2つの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

フラットタイプ
フラット

平らにカットされたシンプルな表面加工。

  • 寝返りや起き上がりがしやすい
  • シーツをかけやすい
  • 耐久性がある
  • 体圧分散は控えめ
  • 通気性はやや劣る

フラットタイプは表面が平らなため、肩や腰などの出っぱった部分がマットとフィットしづらく、柔らかく体を包む感覚は少なめです。

一方で、硬めで安定しているので寝返りや起き上がりはスムーズです。体が沈みすぎない分、寝姿勢が安定し、寝ている間に体がぐらつくのが気になる方や、しっかりした寝心地が好みの方には向いています。

プロファイルタイプ
プロファイル

波型にカットされた加工。食器用スポンジのイメージ。

  • 通気性がよく蒸れにくい
  • 2層式に似た沈み具合になる
  • 凸凹の感触の好みが分かれやすい
  • フラットより価格が高めのことが多い

プロファイルタイプは、凸凹した柔らかい部分で体をやさしく受け止めるのが特徴です。イメージとしては、硬めの高反発マットレスの上に薄めの低反発が乗った2層式マットレスのような沈み方に近いでしょう。

ほどよい柔らかさで体を包み込みつつ、体の各部位をしっかり支える反発力も兼ね備えているのがプロファイルタイプの魅力です。

私はこのプロファイルタイプを購入しました。

凸凹の形状は通気性が良く、寝ていても蒸れにくく快適です。ただし、この表面の感触に慣れない人もおり、好みが分かれる部分でもあります。

「硬かった」「柔らかかった」というレビューに要注意

高反発ウレタンマットレスのレビューを見ると、「思ったより柔らかかった」「もう少し硬いほうが好みかも」といった声を目にすることがあります。メーカー説明では硬めと書かれているのに、どうしてこう感じるのだろう、と疑問に思う方もいるかもしれません。

ここで注意したいのは、レビューをそのまま鵜呑みにすると、自分にとって必要以上の硬さ・柔らかさの極端なマットレスを選んでしまう可能性があるという点です。

ポイントは主に2つです。

  1. 体重や寝方によって感じる硬さは人それぞれ
  2. 同じN値でもフラットかプロファイルかで寝心地の印象が大きく変わる

体重によって感じ方は変わりますし 好みも人それぞれなので、そこをおさえてレビューは見なければいけません。

それから、同じメーカー・同じN値のマットレスでも、フラットとプロファイルの寝心地はまったく別物というくらい違うものです。フラットタイプは硬く感じ、プロファイルタイプは柔らかいという評価になりやすいです。

マットレスのレビューを見る際は、その評価がフラットとプロファイルのどちらなのか を必ず確認するようにしましょう。ここすごく大事です。

体重別の参考N値

フラットタイプとプロファイルタイプのマットレスを体重別におすすめのN値で整理しました。自分の体重に合った硬さを選ぶ参考にしてください。

体重フラットプロファイル
~40kg90N~120N120N~150N
40〜55kg120〜150N150〜170N
55〜70kg150〜180N170〜200N
70〜85kg180〜210N200〜230N
85〜100kg210〜250N230〜260N
100kg~250〜280N260〜290N

プロファイルマットレスは柔らかく感じやすいので、N値が高めのマットレスを選ぶのがオススメです。N値が高いものを選んだとしても、プロファイルの凸凹が体を優しく支えて包み込んでくれるので、硬すぎて痛いと感じる心配はありません。

数値に幅があるのは、体重だけでなく好みや寝姿勢の違いに対応するためです。例えば、あお向けで寝ることが多い人は体をしっかり支えてくれる硬めのN値がおすすめ。一方で、横向きで寝ることが多い人は肩や腰への圧力を和らげるために、やや柔らかめのN値を選ぶと快適に眠れます。

フラットかプロファイルかは最初に決める

マットレス選びは実店舗で寝心地を確かめることができれば一番いいのですが、Amazonや楽天などのネット通販でパッと済ませたいという方も多いかと思います。

そんな方にぜひ気をつけてほしいのが、最初に「フラットタイプかプロファイルタイプか」を決めることです。
理由は簡単で、レビューが良さそうだからと商品を決めたあとに最後にタイプを選ぶと、硬さ選びで失敗しやすいからです。フラットとプロファイルは、同じN値でも寝心地がまったく違います。

おすすめの順番は次の通りです。

  1. フラットかプロファイルかを決める
  2. 自分に合った硬さ(N値)を選ぶ
  3. その条件に合う製品を探す

この順番で選ぶと、ネット通販でも失敗しにくくなります。

変更した結果: 私の腰痛は劇的改善!!

マットレスを買い替えてみたところ、長年悩んでいた腰痛が劇的に改善され、本当に快適になりました!

さらに、寝付きが悪くてなかなか眠れなかった問題も、マットレスを変えたことで自然と改善。横になるだけで心地よく、眠る前からもう「まだ寝ていたい」「もっと寝ていたい」と思えるくらいです。

今思えば、もっと早く買っておけばよかった…。やっぱり、ストレスになっている部分は我慢せずに、お金をかけてでも早めに対処するべきですね。勉強になりました。

人生の中の30年は睡眠

私たちは人生の約3分の1を寝て過ごしています。仮に90歳まで生きるとしたら、なんと30年もの時間を眠っていることになります。逆を返せば、睡眠はそれだけ体にとって必要な休息時間だということです。

そんな大切な睡眠を、適当に選んだ寝具で済ませてしまっていた今までを私は後悔しています。毎日を快適に過ごしたい、長生きしたいと考えるなら、睡眠環境にはもっとこだわるべきですね。

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